ドイツのワーキングホリデービザは、ドイツで現地申請することができることをご存知ですか?ワーキングホリデー協定国は12カ国に及びますが、ほとんどの国は日本でビザを申請しなければなりません。ドイツは、現地でビザを申請することができる数少ない協定国のひとつです。(もちろん、日本でもビザ申請可能です。)
私は、6月末に日本を出発し、観光ビザで2ヶ月間スペインに滞在。その後、9月上旬にベルリン入りし、ようやく9月21日、ベルリンにてワーキングホリデービザを手に入れました。今回は、ベルリンでの現地申請の体験談を踏まえながら、ワーキングホリデービザ申請の手続きについて紹介していきます。
なぜ現地申請?それは、メリットがたくさんあるからです!
正直申し上げると、ビザの現地申請は、日本でビザ申請するより面倒くさいですし、そしてストレスフルです。それでも、その上でお釣りがくるくらいのメリットがあります。
それは、ドイツ国内でビザを申請すれば、日本を出発してからその前に旅行をすることが出来ることです。ドイツを含め多くのヨーロッパ諸国は、シェンゲン協定に加盟しており、ビザなしで国を行き来することができます。また、日本の有効なビザを保持していれば、観光ビザを取らなくても、180日の間の90日間をシェンゲン協定国内に滞在することが可能なのです。
この制度を利用すれば、ワーキングホリデービザを申請する前に90日間ドイツに滞在することもできます。また、私がスペインに2ヶ月滞在していたように、他のシェンゲン協定国に観光ビザで滞在することもできます。
日本でビザを申請すると、ビザの期限はドイツ入国日から1年間になります。また、ドイツ行きの航空券を購入しなければなりません。(他国を経由しても良いが、ドイツへ入国する航空券、電車のチケットが必要。2015年6月に問い合わせた時点のドイツ大使館情報)
もちろん観光ビザの間は働くことはできませんが、語学学校に通う事もできますし、旅行することもできます。時間と資金に余裕があるのであれば、ワーキングホリデーの前に観光ビザを利用する方法はおすすめです。
現地申請に必要な書類を揃えよう
それでは、ドイツワーキングホリデービザ現地申請に必要な書類をみていきましょう。
①有効なパスポート(ビザの有効期限が切れた後、なお3ヶ月以上の有効期限が残っているもの)
②証明写真 (横35mm、縦45mmで写真の顔の大きさ32mm~36mm)
③銀行残高証明
④健康保険
⑤住民登録証明
⑥ビザ申請書
リストにして見てみると、どれも準備するのが面倒臭そうなものばかりですね。そして、事実、面倒臭かったです。でも、手順よくやれば、その面倒臭さを極力減らす事ができますので、手順を追って、見ていきましょう!
日本出発前に準備しておくもの
日本出発する前に、①有効なパスポート、②証明写真と、③銀行残高証明の用意をしましょう。
①有効なパスポートについて
パスポートに、有効期限が十分に残っているか確認しましょう。ビザの有効期限が切れた後も3ヶ月以上の有効期限が残っている必要があるので、ビザ申請時に実質2年以上は有効期限が残っていなければなりません。
②証明写真について
横35mm、縦45mmで写真の顔の大きさ32mm~36mmの証明写真を用意します。外人局にも写真を撮れる場所はあるみたいですが、事前に準備しておいた方が安心です。最も重要なのは、規定のサイズに合っているかなので、そこに注意して用意しましょう。
③銀行残高証明について
2,000ユーロ以上(日本円 27万円 9月21日時点のレート1ユーロ135円で計算)の資金証明が必要です。銀行で、正式な残高証明を発行してもらえます。私は、三菱東京UFJ銀行にて、英文・ユーロ建ての残高証明を取得しました。
気をつけて欲しいことは、残高証明は手元に届くまで1週間程かかります。日本出発前に慌てて準備すると、残高証明が間に合わないことになりかねないので、早めに取得しておいたほうがベターです。
残高証明には、通帳かキャッシュカード、届出の印鑑、本人確認書類が必要なのでお忘れなく!発行手数料は、銀行により異なります。三菱東京UFJ銀行の場合は、756円でした。
⑤住民登録証明と⑥ビザ申請のための、予約を取る(ビザ申請日より3ヶ月以上前)
ドイツでワーキングホリデーを申請する場合は、ドイツで住民登録をする必要があります。ベルリンで住民登録をする場合は、すべての住民登録局が全て予約制になっており、また予約は大体3ヶ月以降からしか取れないので、出来るだけ早めに予約を取っておいたほうが無難です。予約はこちらから。
また、ワーキングホリデービザを申請する外人局も、予約がすぐに埋まってしまうため、出来るだけ早く予約をとっておいた方が良いです。私は、日本を出発する時点で現地申請する準備を始めていたのにもかかわらず、予約をし忘れており、結局2回外人局に行く羽目になってしまいました。予約しておいて損することはないので、予約しておきましょう。予約はこちらから。
ドイツ入国前後に準備するもの
④健康保険
ドイツのワーキングホリデービザを申請するための保険は、普通の海外保険は使用できません。ドイツでの全滞在期間有効な旅行者医療保険および旅行賠償責任保険、歯科治療にも適用される保険に加入する必要があります。また女性の場合は、妊娠時に適用される保険であることも必須です。一般の海外旅行保険では、歯科治療や妊娠時についてはカバーされていないものが多いので要注意です。
保険に関しては、Pfandfinder24さんのページに、更に詳しく保険の説明が書いてあります。私も参考にさせていただき、Care Concept社のCare Comfortプラン(33ユーロ/月)と個人賠償席保険Mタイプ(4ユーロ/月)に加入しました。
保険は、ワーキングホリデー滞在の全期間に加入している必要があります。そのため、ワーキングホリデービザを申請する日を決めたら、その日に合わせて保険に加入しましょう。
私は、ベルリンに到着する日からCare concept社の保険に加入しました。ビザの手続きをする前に、思いがけず歯医者に行く羽目になってしまったので、保険は早めに加入しておいた方が安心かもしれません・・!
Care concept社の保険に、オンライン上で手続きし、クレジットカードで決済すると、立て続けに保険に関する書類がメールにて送られてきます。クレジットカードの支払い履歴と一緒にこちらを印刷して、ビザ現地申請時に持っていきましょう。
ドイツに入国したら準備するもの
⑤住民登録証明
ドイツに到着したら、まずは住民登録をします。ワーキングホリデービザ現地申請時にも必要なのですが、ドイツに住む場合は、到着して14日以内に住民登録することと定められています。住民登録には、住民登録申請書、賃貸契約書、パスポート(身分証明書)が必要です。住民登録所の書き方は、あっとベルリンさんにて詳しく説明あり、参考にさせていただきました。
私は、住民登録局の予約がなかったので、水曜日と金曜日の早朝(7−8時)に予約なしの人を受け入れている住民登録局に行きました。
到着したのは、朝の6時半。既に、15人ほど列をなして待っている人がいました。7時半頃に「予約番号」を受け取り、それから3時間後、やっと自分の「予約番号」が呼ばれ、住民登録をすることができました。この際にもらえる、住民登録証明をビザ申請時に使用します。
ドイツ人友人の話だと、予約なしで住民登録出来る場所はどんどん減ってきているそうなので、できるだけ事前に予約をとっておいた方が良いと思います。
⑥ビザ申請書
外人局に行く前に、ビザ申請書も準備しておきましょう。外人局にもテーブルはありますが、常に混み合っているので、事前に準備していった方が無難です。ビザ申請書はこちらからダウンロードできます。
必要書類を揃えて、外人局で現地申請!
必要書類が揃えば、準備万端。あとは、外人局で現地申請をするのみです。前述の通り私は、予約なしでの現地申請だったので、とても大変でした。
予約なしで現地申請をする場合は、外人局が早く開館する月曜日と火曜日(7−14時)に行くのがおすすめです。私は、9月14日月曜日の朝5時半から、開館前の外人局に並びました。
6時半頃、外人局の門が開きます。外人局は、3つのセクション(Haus A, HausB そしてHaus C)にわかれています。ワーキングホリデービザは、HausBです。
7時になると、オフィスのドアが開きます。日本人のワーキングホリデービザ申請は、3階(ドイツでは、2階)のセクションになります。私は、うっかりドイツでは、1階を0階と数えることを忘れており、階数を間違えて、タイムロスをしてしまいました。到着したら、整理券を引き、自分の番号が来るまで待ちます。
その日は、私の順番は11時半頃にやっと呼ばれました。呼ばれた部屋で、ワーキングホリデービザ現地申請に必要な書類を担当者の方に提出しました。
一旦部屋を出て、また待合室で待ちます。20分程で、また担当者部屋に呼ばれました。すると、「今日は人手が足りないから、ビザは発給できない。」と言われてしまいました。必要書類は全部揃っているのに、何故!?と、悔しい気持ちもありましたが、状況は変えられないので、1週間後の月曜日に出直しになりました。
1週間後の月曜日、約束された時間に行くと、約束時間ピッタリに担当部屋に呼ばれ、パスポートを渡し部屋を出ました。そして、ものの15分程で、ワーキングホリデービザが貼り付けられたパスポートが戻ってきました。私の場合は2日かかってしまいましたが、通常であれば、この手続きが1日で終わるはずです。
【まとめ】ドイツワーキングホリデービザ現地申請は、計画的に!
私は、住民登録もビザ申請も予約をしなかったために、時間がかかってしまいましたが、いずれも事前に予約をとっておけば、現地申請はそれほど難しくないはずです。ビザ申請は、計画的に行いましょう。ワーキングホリデービザ現地申請を使えれば、より長く好きな国にいることができるようになるので、上手く利用してみてくださいね。
参考になるウェブサイト
ドイツワーキングホリデービザを申請するにあたって、参考にさせていただいたサイトを紹介します。
あっとベルリン
ワーキングホリデーに関する役立つ情報が満載です。
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やっぱりベルリンでワーホリすることにしてよかったと思う理由6つ!
*上記の情報は、今後の変更によって対応しない可能性もあることをご了承ください。ビザに関する最新の情報も確認の上、今回の記事を参考にしていただけたら幸いです!
白神 says
エストニアでドイツのワーホリビザ申請した者です。こちらでは住民登録も必要なく、さらに、即日ビザがでました。アユミさんの記事を読みドイツで取るよりも簡単な気がしました。
Ayumi Saito says
コメントありがとうございます。エストニアの大使館で申請された、ということですよね。
ドイツの外人局の人手不足や、住民登録の難易度を考えると、海外の他国でビザを申請するのは賢い選択ですね。
有益な情報ありがとうございます!
Seiko says
Ayumiさん、はじめまして!NZ在住のSeikoと申します。
今年の5月以降にドイツでのワーホリを検討しており、Ayumiさん、WSBIさんのブログをくまなくチェックしている読者です。とても有益な情報が多く、読みやすく楽しい文章でいつも情報収集させていただいています。
今現在NZに暮らしており、ドイツのビザをどこで申請しようか(NZもしくはドイツ国内のどちらか)決め兼ねているところです。
多くのWebサイトでは、ワーホリビザ申請に必要な書類の中に、往復もしくは片道航空券(片道の場合は4000ユーロ以上の残高証明)と記載されているのですが、Ayumiさんのように現地申請の場合は航空券の予約証明などは必要ないものなのでしょうか?(Ayumiさんの申請時に必要だった書類のリストに航空券の文字がなかったので・・)
というのも、日本への帰国日(復路の航空券)を未だ決め兼ねているので、航空券のない場合(既に片道航空券でドイツに入国した後に申請する場合)はどうなるのだろう・・と思い、質問させていただきました。
もしいつかお時間があれば、お返事をいただけたら幸いです。
ドイツはまだ寒い日が続いていることかと思いますが、どうぞお身体ご自愛くださいね。
Ayumi Saito says
Seikoさんコメントありがとうございます。Twitterでも相互フォローさせてもらっていますよね。ありがとうございます。
私も片道航空券でこちらに来ています。帰国日はまだ決めていません。
ドイツでのビザ申請時は、残高証明を提出したのみで航空券は求められませんでした。外人局の担当者、申請場所にもよるかもしれないので、私の場合ということで参考にしていただければと思います。
あと、記事にも書きましたが、できるだけ早く住民登録局と外人局のアポイントを取っておいたほうが良いです。待ち時間がかなりストレスだったので・・> < これからも情報交換させてくださいね! よろしくお願いいたします。
ゆり says
はじめまして、いつも勉強させていただいております!
質問がありコメントさせて頂きました。
残高証明書は4ヶ月以上前のものでもOKなのでしょうか?
何ヶ月前のものでなくてはいけないなど、決まりがあるようでしたら教えてください。おねがいします。
Ayumi Saito says
ゆりさんはじめまして!
私の場合、9月末の申請時に5月に日本出発前の残高証明書を提出しました。特に何も言われませんでした。
担当者や時期によって対応が変わるかもしれないので、それを踏まえて参考にしていただければと思います。
鳥井祥太 says
9月からベルリンの移住を考えているものです。
ビザの準備にあたって、とても参考にさせていただいております。
実はどのサイトを見ても記載されていないことがあり、少しお伺いしたいのですが、
ベルリンで住民登録をするにあたって預金残高証明書を見せる際に、
日本の銀行口座の預金を提示しようと思っているのですが、
これは預金通帳の原本を見せることが必須なのでしょうか、それともコピーでも代用できるのでしょうか?
加えてこの銀行口座はインターネットバンクでも大丈夫なのでしょうか。
お答え頂ければ大変助かります。
Ayumi Saito says
はじめまして!住民登録の際には、預金残高証明書は必要ないと思います。少なくとも、私が住民登録をしたとき(2016年3月時点)は提示を求められませんでした。ビザ申請のときは必要になると思います!私は、日本で取得した預金証明と、最新のオンラインバンクの残高の二つを用意しました。
鳥井祥太 says
お返事ありがとうございます!
とても参考になりました!
moalboal says
はじめまして!
今シュトゥットガルトに住んでいて、ワーホリを申請予定です。
そこで、事前にワーホリの申請書をダウンロードしたいのですが、ドイツ語が全くできず探せません><
ページのURLを知っていたら教えてほしいです><
また違う人のブログでオンラインバンクの場合、金額と名前が載っているページを見せれば大丈夫との記載があったのですが、日本の銀行のように残高証明書をしっかりと発行しなくても大丈夫ですか??
お忙しいところ申し訳ないのですが、教えて頂ければ嬉しいです^^