外国人がデンマークで国際結婚する理由と手続き方法を紹介します

私は、現在ドイツに住んでいますが、ドイツは結婚の手続きがとても面倒臭いということで知られています。ドイツ人同士でさえ大変なので、国際結婚になるとさらに大変です。

知り合いのドイツ人の奥さんを持つパキスタン人は、ドイツで結婚するには弁護士を使わなければならないので１０００ユーロ（日本円約12万円）必要と言われたそうです。

この費用、婚姻費用です。日本でいう披露宴の費用ではありません。時間もかかるし、お金もかかるし・・・。と、彼らが最終的に結婚することに選んだのが、北欧のデンマーク。

実は、デンマークは、「ヨーロッパのラスベガス」と呼ばれているのです。アメリカのラスベガスといえば、簡単に結婚できる場所として有名ですよね。デンマークは、ドイツ人やヨーロッパで国際結婚を考えているカップルが結婚しに行く場所なのです。かくいう私も、デンマークで結婚したひとりなのですが。

今回は、なぜ外国人がデンマークで結婚するのか、その理由と外国人がデンマークで結婚する方法を紹介していきます。

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デンマークで外国人が結婚する理由

デンマークには、ドイツを始めとしたヨーロッパ諸国から、面倒な結婚手続きを軽減させるために、外国人カップルがやってくるそうです。実際に、WSJでも記事として取り上げられています。[参考記事：デンマークの小島、外国人の結婚式で大賑わい]

なぜ、外国人がデンマークで結婚をするのでしょうか？その主な理由は以下のとおり。

１）必要書類が少ない

デンマークで結婚する場合、必要とされる書類が比較的少ないです。日本人が外国人と結婚する場合、独身証明や出生証明書（戸籍謄本）が必要となります。日本で取得した書類は、公的機関で結婚する相手の言語に翻訳し、アポスティーユ認証（注：公文書に付ける外務省の認証）をつける必要があります。書類の取り寄せには時間もかかりますし、翻訳にはお金もかかります。

一方、デンマークで結婚する場合、出生証明書は必要なく、EU加盟国内の居住許可書で受け付けてもらえます。EU出身者ではなくても、有効な居住許可証（ビザ）を持っていれば良いのです。私は試していませんが、有効であれば観光ビザでも結婚できる、と書かれています。

独身証明も、母国ではなく居住国が発行したもので受け付けてもらえます。私のようにドイツ在住の日本人の場合、ドイツが発行した独身証明で大丈夫なのです。わざわざ日本から取り寄せなくても良いので、面倒な作業が軽減されます。

２）英語、ドイツ語、デンマークの３ヶ国語で対応してもらえる

デンマークでの結婚は、英語、ドイツ語、デンマーク語の３ヶ国語で対応されています。必要書類が、英語もしくはドイツ語で手に入る場合は、翻訳する必要がないのです。

また、結婚が成立すると、結婚証明書がもらえます。こちらは、英語・ドイツ語・スペイン語・フランス語・デンマーク語の５ヶ国語に対応しています。結婚した後、自国と相手の国で結婚を登録する際に結婚証明書が必要となりますが、結婚証明書を再度訳す必要がないのです。

３）安価

デンマークでの結婚の手数料は、約７０ユーロ（約８，６００円）です。前述したパキスタン人のように、国によっては国際結婚する場合別途費用がかかる場合があります。それに比べて、外国人のデンマークでの結婚は比較的安価といえます。（デンマーク人や北欧出身の人と結婚する場合は、別価格です。）

デンマーク在住ではない場合、旅行費がかかりますが、ハネムーンもかねてデンマーク観光も楽しんでしまえば一石二鳥です。実際、ドイツにはデンマークへの１泊２日の弾丸結婚ツアーなるものもあるらしいですよ〜。

４）同性結婚も可能

デンマークでは、同性結婚が認められています。外国人の同性カップルもデンマークで結婚することができます。自国で同性結婚ができない場合や問題がある場合、デンマークで結婚するという外国人カップルも多いようです。

外国人がデンマークで結婚する方法

次に、外国人がデンマークで結婚する一連の流れを紹介していきます。デンマークでの結婚は、その手軽さからか人気が高いです。結婚手続きを開始してから、実際に結婚できるまでは大体２〜３ヶ月かかります。（時期による）夏は特に混み合うので、早めに手続きを開始すると良いでしょう。

私たちはコペンハーゲンで結婚したので、コペンハーゲンの例を紹介します。

１）書類を集める

コペンハーゲン市結婚事務局のウェブサイトを見て、必要書類を集めます。不明な点があれば、電話で問い合わせると良いです。メールでも電話でも、英語で対応してもらえます。

必要書類一覧
バスポート（顔写真のページ）
EU諸国内の居住許可証、もしくはデンマークへの入国許可
独身証明書（取得から４ヶ月以内のもの）
（注：過去に結婚歴がある、離婚歴がある場合は別書類も必要です）

２）手数料を振り込む

必要書類が揃ったら、手数料を振り込みます。振り込みのレシートと、必要書類をまとめて、デンマーク結婚局のメールアドレスに送ります。数日以内に受領の返信が届きます。結婚式の日程の連絡が来るのは、１ヶ月後くらいです。

３）結婚式の日程を決める

コペンハーゲン市結婚事務職の担当者より、結婚式の日程の候補が送られてきます。その中から日程を決めると、結婚式当日のスケジュールがもらえます。これをもらってから、デンマークへの旅行日程を組むようにしましょう。

４）結婚式の前日に、書類の原本を提出しに行く

結婚式の前日までには、コペンハーゲンに到着しておくようにします。結婚会場であるコペンハーゲン市庁舎へ、必要書類の原本を提出に行きます。

５）結婚式を挙げる

結婚式当日。結婚式の予定時間の１５分前には、会場入りしておくようにしましょう。必須ではありませんが、家族や友人を呼ぶ事も可能です。私たちは二人で挙げましたが、デンマーク人カップルらしい人たちは、たくさんの家族や友達に囲まれていて、一瞬寂しい気持ちになりました・・。

自分たちの名前が呼ばれたら、結婚式会場内へと入ります。３０名入れるか入れないかくらいの大きさの部屋。ここで、誓いの言葉と誓いのサインを行います。英語で対応してくれましたし、持参したカメラで写真も撮ってもらえましたよ。

６）結婚証明書をもらう

結婚式の一連が終了したら、結婚証明書がもらえます。１枚以上結婚証明書が必要の場合、市庁舎のオフィス（必要書類の原本を提出する場所）に行けば、必要な分だけ結婚証明書を発行してもらえました。私たちは、自国で結婚を登録をする際に必要なので多めにもらっておきました。

７）アポスティーユ認証をもらいに行く

結婚証明書もまたアポスティーユ認証をつけておいた方が良いです。デンマーク外務省で対応してもらえます。私たちが結婚式を挙げたのが、外務省の営業時間外だったので、書類を郵送で送り、対応してもらえました。結婚式後に時間があり、外務省の営業時間内なのであれば、アポスティーユ認証をもらっておいた方が、後々スムーズになるかと思います。

これで、晴れて結婚が成立です！あとは、自国で結婚を登録すれば良いだけ。私たちの場合、相手の国で結婚登録する際に一悶着あったので、結婚登録の際に必要な条件と必要書類を、デンマークでの結婚の前にしっかり調べておいた方が良いですよ・・・。経験者からのアドバイスでした。

コペンハーゲン以外の他の行政区でも外国人の結婚が可能です。エーロ島といった島は、非常に人気が高く、私たちは希望の日程が合わず受け付けてもらえませんでした・・。島で結婚したい方は早めに準備した方が良いですね！

最後に

個人的には、デンマークでの旅行を楽しみつつ、結婚できるという、一石二鳥な経験でした。デンマークで結婚を考えている方の参考になれば幸いです〜。

ではでは。

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