子供が生まれたら、育児休暇を取る両親がほとんどだと思います。私も、現在育児休暇取得中。勤務先から給料が保証される産前産後休暇とは違い、育休中は無給です。
一方、育休中には、両親手当(Elterngeld)という制度があり、申請すれば一定額が給付されます。これは日本の育児休業給付金にあたり、育休中には大変ありがたい制度です。今回は、両親手当の申請について紹介していきます。
両親手当取得の条件
両親手当を取得するための条件は下記の通りです。フルタイムで働かなければ、給付を受けることができます。
ー該当する子供と同居していること
ードイツ居住かつ有効な居住許可を所有していること
ー250,000€(片親)もしくは500,000€(両親)以上の所得がないこと
育休取得前に所得がなく納税していない専業主婦や学生の場合でも、両親手当を取得する資格があります。しかし、両親手当を受給しながらの他の手当は受給できません。(失業手当や労災手当)
両親手当の種類
両親手当には、二つの種類があります。
両親手当
夫婦で最大14ヶ月取得することができます。片親は最低2ヶ月取得しなければならず、最大12ヶ月まで手当を受けることができます。
それぞれの親がどのように分配してもよい。(例えば、父が4ヶ月、母が10ヶ月で取得する)
受給金は、1ヶ月300ユーロから1800ユーロ。
子供の誕生月から遡り12ヶ月前の給料平均の3分の2が給付されます。
両親手当プラス
夫婦最大で最大28ヶ月取得可能。片親最低4ヶ月、最大24ヶ月手当が給付されます。
こちらも両親手当と同様、それぞれの親がどのように分配してもよい。
受給金は、1ヶ月150ユーロから900ユーロ。
子供の誕生月から遡り12ヶ月前の給料の3分の1が給付されます。
どのくらい手当がもらえるのかは、両親手当を概算してくれるウェブサイトで調べることができます。
注意事項
両親手当の計算対象になるのは、EU内で発生した給料のみです。日本で得た給料は計算対象外なので要注意。イギリスで発生した給料も、Brexit後に給料計算に含まれなくなりました。
両親手当の申請方法
それでは、両親手当の申請方法について詳しくみていきましょう。
まず、両親手当は、子供の出生後から申請可能です。遡って申請できるのは、3ヶ月前まで。(子供が4ヶ月目の誕生日を迎える月の最終日の消印まで有効)つまり、両親手当が受給できるのは、子供が14ヶ月になるまでとなります。14ヶ月以降は、両親手当プラスのみ申請可能です。
両親手当を申請するのか、両親手当プラスを申請するのかは、自身の仕事と育児の兼ね合いを考えて決めると良いかと思います。私は、両親手当を申請しました。
両親手当を申請する先は、FamilienServiceBüroです。両親手当の申請書類と、下記の書類を持参するか、郵送します。(現在は、コロナウィルスの影響で窓口対応がありません。基本は郵送で申請します。質問は、電話やメールで応対してもらえるそうです。)
ー両親のパスポートコピー
ー収入証明(労働契約書や給料明細、産休給付金の詳細)
ー住民登録のコピー
私は、申請書類を送付して1週間で不足書類の再提出の知らせが両親手当局から届きました。不足していたのは、住民登録のコピーと、給料明細でした。(子供の誕生月から遡って12ヶ月ではなく、申請した月から遡って12ヶ月の給料明細を送ってしまっていたため。)
不足書類を再提出してからは連絡がないので、処理がすすんでいると思われます。周りに聞くところによると、両親手当の結果の知らせが届くのには8週間ほどかかるようです。
オンライン申請方法
私は、紙の申請書類に記入し両親手当を申請しましたが、オンラインでも申請することが可能です。オンラインで申請したい方は、専用サイトにアカウント登録し、必要事項を埋めていきます。
紙の場合もオンラインの場合も、記入する情報は同じです。私も最初はオンラインで申請しようと思っていたのですが、専用サイトが使いづらくて紙で申請することにしました・・。
終わりに
働いていても働いていなくても、両親はもらえる権利がある両親手当。提出する書類が多くて、なかなか準備するのも大変です。パスポートや住民登録のコピーや、給料明細などは出産前から揃えておくと、出産後の申請時に少し楽になりますよ。
ではではー。